ICE 4 ©Oliver Lang/Deutsche Bahn AG

ドイツ鉄道における新たな軽量化

テクノロジー

ICE4はドイツ鉄道の未来を担う鍵となる存在です。 より軽く、より快適に、そして燃費の向上という開発テーマが、シーメンスにばかりでなく、革新的な粘着テープにとっても達成すべき使命です。

新しいICEの軽量化―エンジニアリングにとっての大きな挑戦

軽量設計を実現することほど、難しいものはありません。 それにもかかわらず、ICE4の製造に関わるエンジニアは本当の意味での軽量化に成功しました。それは、従来モデルと比較すると明らかです。 台車と車体を新しく構築したことにより、旧モデルのICE1と比べてエネルギー消費が1座席あたり22%も下がりました。 ICE4の総重量は合計で120トンも軽減されました。

粘着テープの重さは? それを用いればさらなる軽量化は可能なのでしょうか? tesa SEのDaniel Mellentinマーケットマネージャーは微笑みながら答えます。 「答えはイエスです。しかし、それは粘着テープの最適化によって実現されるわけではありません。 当社の製品の技術的な特徴は、現代の軽量設計に用いられる材料を加工する作業プロセスをより効率化し、コストを最適化にすることで、大きな貢献をしています。

基盤の準備

レーザー溶接の導入で台車の品質が安定し、精密な組み立てができるようになったため、内装や外装に革新的な粘着テープが従来よりも多く使われるようになりました。 複合材料の使用、構造の軽量化設計、そしてより美しい外観も求められるため、これまでの伝統的な固定技術が使われる機会はますます少なくなっています。 専用設計された粘着テープは、作業工程の改善、光学特性や物性面から見ても圧倒的に優位なため、人気がますます高まっています。

Michael Schmäcke氏、ジーメンス: 「例えば、引き抜き成形により生産されるプロファイル(4KT鋼管)をフロアパネルの支柱として固定は、新しく生産される全車両で必要です。当社では長年、安定した性能で軽く、車両構造を最適化できる新たな方法を求めていたのです。」 塗装鋼板でできた車体内壁を4KT鋼管と永久固定は、 tesa® ACXplus 7074で可能になりました。

国際的な協力体制

「この変更によって、当社は技術面ばかりでなく組織面でも、さまざまな利点を提供することができました。」とDaniel Mellentin氏は言います。 「まず、当社の粘着テープを使うと、ドイツ国内外のサプライヤーは前もってプロファイルにあらかじめ弊社のテープを貼っておくことができます。 また、当社の製品は厚さが一定しているため、負荷がかかっても、糊のはみ出しがありません。この結果、これまでの4KT鋼管の設置の際の液体接着剤の使用時に比べて、作業プロセス全体のコストが大幅に削減されました。

この事例は、鉄道車両製造業界をリードする多くの企業が、プロフェッショナルも納得するtesa®の粘着テープを信頼して使っているという多くの事例のひとつにすぎません。 Mellentin氏は、このような技術面でのメリットの他にも、顧客関係のマネジメントといった観点でも優れている理由があると考えています。 「当社は、革新的なソリューションに向けて共同作業ができるクライアントとの長期にわたるパートナーシップを強く望んでいます。 このプロセスを通じて、各クライアントに合わせた個別の製品アイデアが生まれるのです。これらのアイデアは、当社のスタッフチームがプロジェクトの進展に合わせてクライアントのために、あるいはクライアントと一緒に話し合うことによって実現されるのです。」