熱伝導性テープ
各種デバイスの熱管理システムの一部としてヒートシンク等へ熱を伝える役割を果たす高機能な粘着テープ。5G端末や機器の熱管理システムに好適です。優れた熱伝導性と接着特性を併せ持つ両面粘着テープをご紹介します。
5G技術や消費電力の増加傾向により、モバイル機器内のコアチップモジュールやアンテナアプリケーションなどの部品に多くの熱が発生します。部品の温度上昇は、部品自体の性能や誤動作、さらには機器全体の性能など、さまざまな影響をもたらします。エンドユーザーは、低速データ通信時の性能低下、信頼性の低下、デバイスの表面温度の高さによる不快感など、デバイスに対してネガティブなイメージを持ってしまう可能性があります。熱伝導性テープは、これらの問題を対処するための一助となります。
熱伝導性 両面粘着テープの用途例
tesa® TMT 6073xシリーズ
tesa® TMT 6073xの製品断面イメージ図
通常の粘着テープは、熱対策に限界があります。これには2つの要因があります。
1. 濡れ性が悪いため、接着時に空気が混入する。
2. 熱伝導率が低いため、熱インピーダンスが高くなる。
したがって、通常の粘着テープはZ方向の熱拡散にあまり効果がありません。
tesa® TMT 6073x は、まさにこのような課題に対応するものです。使用される粘着剤は被着体への濡れ性が高く、さらに熱伝導性フィラーを加えることで高い熱伝導性を発揮します。強力な粘着力により、さまざまなコンポーネントを確実に接着することができます。さらに、優れた電気絶縁性を有します。
熱伝導性 粘着テープの製品一覧
| 製品名 | tesa® TMT 60731 | tesa® TMT 60732 | tesa® TMT 60733 |
|---|---|---|---|
| 色 | 白 | 白 | 白 |
| 厚み [μm] | 30 | 50 | 100 |
| 濡れ性 [%] | 89 | 90 | 92 |
| 熱伝導性 [W/m x K] [a] |
0.6 | 0.6 | 0.7 |
| 粘着力 [N/cm] [b] | 4.3 | 4.7 | 5.0 |
| 絶縁性 [kV/mm] [c] | 33 | 25 | 20 |
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