ウクライナへの緊急支援について
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社会的責任
社会とそこで暮らす人々のために
私たちが果たすべき社会的責務として、2つのことに注力して取り組んでいます。
1つ目は平等な教育の実現を目指すこと、2つ目は次世代の子どもや若者が活躍できる機会をつくること。
教育現場をサポートするプロジェクトを世界中で実施しています。
未来を担う次の世代を後押しします
2020年に引き続き、2021年もコロナウイルスが世界中で猛威を振るいました。私たちに限らず多くの企業や社会全体に大きく影を落とした2年間でした。コロナ禍により、私たちの社会貢献活動も少なからず制限を受けました。2020年には迅速にこの問題へ対処するため、様々な手続きを省略して500万ユーロの寄付パッケージを発表しました。
2021年の後半にはさらに360万ユーロを捻出し、社会的な支援活動や人道支援のための寄付をおこないました。このときも常に念頭にあったのは、子どもたちや若者の教育支援活動をされているパートナー団体のみなさんでした。コロナ禍以前に実施していた社会貢献活動の延長として、教育支援活動に役立てていただきました。
2020年に策定したサステナビリティ・アジェンダ(指針)のなかでは、次世代の育成を注力分野として打ち出していました。なかでも、未来のテクノロジーの進歩にはSTEM教育の充実が非常に重要だと考えています。STEM教育は、科学(Science)・技術(Technology)・工学(Engineering)・数学(Mathmatics)の4つの科目の頭文字をとった総称です。
STEM教育のプロジェクトは2014年にドイツで始まり、2020年までは中国でも同様の取り組みを実施していました。コロナ禍に入って以降は、参加人数を限定して開催する対策をとりました。残念ながら2021年はすべてのSTEM教育プロジェクトを延期し、より優先順位の高い人道支援活動にフォーカスせざるを得ませんでした。
セーブ・ザ・チルドレンの活動を支援しています
2020年に起きたコロナパンデミックにより、教育の現場は大きく変化しました。世界中で何百万人もの子供たちが影響を受けたとされています。多くの学校や教育支援施設が休校や閉鎖に追い込まれ、自宅にリモート授業を受ける設備をもたない子どもたちは、教育を受ける機会を失ってしまいました。
少しでもこの影響を最小限に抑えこむため、私たちはNGO団体のセーブ・ザ・チルドレンとパートナーシップを結びました。125万ユーロを同団体に寄付し、6か国(インド、ベトナム、中国、メキシコ、イタリア、ドイツ)の教育支援プロジェクトに役立てていただきました。
教育パートナーシップは2022年も継続しています。追加の25万ユーロを寄付し、世界中で1億5千万人の子どもたちが安心して学校に戻れるよう支援する国際的なイニシアチブ「セーフ・バック・トゥ・スクール」をサポートしています。セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちの教育を受ける権利を守るため今も世界中で活動を続けています。
中国・蘇州のSTEM教育プロジェクト
私たちの暮らしを守り、社会をさらに進展させるためにはSTEM科目のスキルが必要不可欠です。コロナをはじめ、感染症のパンデミックに対抗するためにも必要です。化学産業に携わる企業の責務として子どもたちや若者へのSTEM教育を推進し、優秀な人材を育てます。パートナー校や大学、その他の企業とも緊密に連携して各レベルに適した学習内容を用意しています。私たちの専門分野の中でも、それぞれの年代に身近な内容を心がけています。例えば、小学生から中学生くらいの年代にはSTEM科目を楽しめる教材を用意し、キャリア選択の時期である大学生にはインターンシップなどのアクティビティを用意しています。
中国・蘇州の学校と協力し、STEM教育コースを実施しました
優秀な人材をはぐくむためには、まずテクノロジーやサイエンスに興味をもってもらうことが大切です。私たちは中国・蘇州で毎週STEM教育コースを実施しています。現地の学校とスクールパートナーシップを結び、蘇州の研究開発部門に所属する従業員が講師として教えています。11~13歳の生徒30名程度が対象で、音が伝わる仕組みや表面張力、空気の循環と圧力、光の特性について実験や実演をしながら教えています。
中国のハッカソン2021に協賛企業として参加しました
意欲的な学生に出会い、私たちの分野に興味をもってもらう取り組みも進めています。中国で開催された大学生向けのイベントに対し、ほかの9社とともにスポンサー企業として参加しました。学生と提携企業が共同で新たな可能性を模索するイベントで、優秀なプロジェクトはコンテストで表彰されます。化学分野や材料工学の企業と学生たちが直接関わる機会をつくり、キャリア形成や研究分野を決めるきっかけを提供することもこのイベントの目的。今回、プロジェクトの数は60に及び、サステナビリティや循環経済、省エネに関するものが散見されました。学生たちの頑張りもあり、私たちが支援したプロジェクトのひとつがコンテストで3位を受賞しています。