コネクテッドカーや車載HMIの未来を担う開発パートナーとして
自動車のヒューマンマシンインターフェース(Human Machine Interface)の設計や製造において、信頼性と性能に優れた最新の接着ソリューションを提供するグローバルパートナーをお探しですか?
私たちテサは次世代の車載HMIの設計に欠かせない製品や部品に着目し、接着に関連する様々な工程に適した粘着テープ製品をご提案いたします。大型曲面ディスプレイやヘッドアップディスプレイ、スマートサーフェスなどの先進的な内装の製造には粘着テープで接着することで生産工程の効率化をはかることができます。また、OEMメーカー様が求める最新の技術要件やトレンドに対応した製品を開発しています。こちらでは車載HMIに関連する用途(アプリケーション)と対応する製品をご紹介します。
ヒューマンマシンインターフェース(HMI)
車載HMIはドライバーと自動車をシームレスにつなぐことで安全運転のための重要な情報を共有したり、デジタルサービスなどの新しい体験を提供します。自社モデルや他社の自動車との差別化として車内装備にコネクテッド技術を搭載することは、自動車の設計において重要な要素となっています。
現在では押すと振動などの反応を返すハプティックボタン(触覚スイッチ)の採用はほとんどなく、ディスプレイや車体と一体化したスマートサーフェスへと置き換わっています。
用途例
ディスプレイの光学接着(OCA)
車載用に設計されている光学透明粘着剤(OCA)は透過率を向上させ、反射を軽減する特性をもちます。また、衝撃を吸収したり応力を緩和するなど粘着テープならではのメリットもあります。より鮮やかで視認性に優れた車載ディスプレイを実現します。OCAはガラスやプラスチック、装飾フィルムなどの様々な素材の被着体にも対応します。
ディスプレイの光学接着工程の改善をご検討の場合は、私たちテサへお任せください。経験豊富なエンジニアやパートナーがお客様の課題解決をサポートします。従来の液体接着剤や液体を併用するハイブリッド型の工法と比較し、OCAは素早くかつ信頼性に優れた生産工程の両立が可能です。特に長方形以外の形状や曲面ディスプレイ、シームレスに組み込まれたディスプレイの場合はOCAを選択することで、アセンブリ(組立)で複雑な工程を大きく簡略化することができ、工程の数も大幅に削減することができます。
tesa® 880xxシリーズ
車載用OCA製品の中で最も注目していただきたいのが新製品の tesa® 880xxシリーズです。厚み違いで4製品を展開しています(テープ厚によって製品番号下二桁が異なります)。880xxシリーズは車載グレードのポリカーボネートで作られた成形カバーを被着体として想定し開発した製品です。粘着テープ(PSA)タイプのOCAで、優れた耐アウトガス性を発揮します。コーティング加工を施していないポリカーボネートに対してもそのまま接着できるため工程の簡略化が可能で、一般的なOCAと比較してトータルコストの削減に貢献します。
車載用OCA製品は自動車向けの過酷な環境条件をクリアすることが非常に重要です。環境変化後も光学的な欠陥や変色などが生じないか確認するための性能評価をおこなっています。
性能評価の試験はOCA単体ではなく、ガラス又はポリカーボネート・OCA・偏光子を積層した状態で実施しています。
ディスプレイ部品を確実に固定する両面粘着テープ
大きいディスプレイや曲面モニター、ベゼルレス(枠やフレームが狭いディスプレイ)など次世代の車載ディスプレイを車体へ確実に固定するために必要な要件を満たす製品をご用意しています。自動車業界特有の厳しい環境条件のなか、僅かな被着面積で長時間の荷重試験に耐えうる性能が求められています。当社ではこれまでに培ってきた素材の技術力を駆使し、PEフォームやアクリルフォームなど車載の技術要件を満たす専用の粘着テープ製品を開発しています。
車載ディスプレイの固定を目的とした製品はすべて高温環境下に晒されることを想定し、以下の特性をもつことを基準としています。
強力接着と剥離しやすさの両立を実現
tesa® Bond & Detach(ボンド&ディタッチ)は、テープの端を掴んで引っ張ることで粘着剤を残さずキレイに剥がすことができる両立です。一般的にストレッチリリースとも呼ばれる使用するこの種類の製品は、自動車の製品寿命など長期にわたって部品を確実に接着でき、高価なディスプレイ部品などを後で取り外して回収することができます。一部の部品だけ修理することやリユース、リサイクルを実現することができ、サステナビリティの取り組みにも貢献します。
tesa® Bond & Detachは全世界で20億台を超えるスマートフォンにも採用されている製品です。現在は車載用途としても広まりを見せています。ディスプレイ等の光学デバイスなど高価な部品や繊細な部品だけを取り外して修理したり交換することができ、かつ粘着剤のべたつきを残さず簡単に剥がすことができます。
静電気対策と電磁波シールド
自動車の電子化が進むにつれ、内部デバイス同士の干渉や外部の電子機器やスマートデバイスへの干渉を防止するための対策が必要になっています。静電気対策(接地・グラウンディング)やEMI対策(電磁波シールド)として様々なタイプの導電性粘着テープをご用意しています。導電性を高めるためのフィラー(繊維)を多く配合すると、粘着テープとしての接着性能が低くなりやすいため、技術要件や目的に応じて適切なバランスの製品を選択することが重要です。導電性をもつフォーム素材を粘着テープ基材として使用することで、段差埋め(ギャップフィリング)としての役割をもたせることもできます。導電性に関連する課題がございましたら、当社へご相談ください。
熱マネジメントシステムの接着・貼り合わせ
1台の自動車に搭載される半導体集積回路(IC)は増加し続ける一方で、ICのパッケージは小さくなる傾向にあります。そのため熱マネジメントシステムを簡単に取りつけるソリューションへの需要が増してきています。熱伝導性テープとは、熱源とヒートシンクの間で熱を伝達しつつ部品を固定することができる熱伝導性の機能をもつ粘着テープのことです。
大切な製品を輸送時に保護する
実際のエンドユーザー様へ製品をお届けする際、内装やディスプレイに傷がつかないよう保護するフィルムが必須です。当社は透明な保護フィルムを中心とした様々な製品をシリーズ展開しています。自動車のように納車されてフィルムを剥がすまでに長時間おく条件においても、簡単かつキレイに剥がすことのできるよう設計された表面保護テープ(フィルム)です。
一部の製品はクリーンルームではない環境で製造している場合があります。また帯電防止処理を施していない製品もございます。
劣化試験は室温で7日間、PV 1200で300時間、ISO 4892-2(プラスチックの加速劣化試験)を実施しています。