粘着テープによる接着の利点
建築・建設の業界においても、粘着テープを使った接着には多くのメリットがあります。養生時間による工期短縮や、デザインの自由度の高さなど詳しくご紹介します。
建築・建設の業界においても、粘着テープを使った接着には多くのメリットがあります。養生時間による工期短縮や、デザインの自由度の高さなど詳しくご紹介します。
これまでも建築・建設の現場では粘着テープが使われていますが、そのほとんどがマスキングや養生など一時的な用途でした。部材をつなぎ合わせる手法では、溶接や螺着(ネジ締め)、鋲接(ビス止め)などの機械接合が一般的ですが、ネジやビス・接着剤に代わる建材として使用されている構造用の両面粘着テープをご紹介します。
粘着テープによる接着で得られるメリットは多くあります。
次に、建材として求められる性能ごとに機械接合・接着剤・粘着テープそれぞれの特徴を説明します。
いわゆる接合強度は、使用環境や用途によって大きく異なります。接合する素材の種類や表面の状態(ラフネス)、温度環境など様々な条件によって性能が左右されるためです。特定の用途で求められる性能を理解し、最適な接合・接着技術を決定する必要があります。
接合・粘着の強さに影響する条件(一例)
粘着テープ (構造用 両面粘着テープ) |
接着剤 | 機械接合 (溶接・ネジ・ビス) |
|
---|---|---|---|
平滑でない表面への追従性 | ★★★ | ★★★★ | ★ |
応力・負荷の軽減 | ★★★★ | ★★ | ★ |
衝撃吸収性 | ★★★★ | ★★ | ★★ |
錆・腐食への耐性 | ★★★★ | ★★★★ | ★ |
シーリング(密封)性 | ★★★★ | ★★★★ | ★★ |
防音・吸音性 | ★★★★ | ★★★ | ★ |
建築・建設の業界では接合部の強度の高さだけではなく、部材の製造・加工から施工までの工程の簡略化や標準化、効率化が重要視されています。この観点からも、粘着テープを採用していただくメリットがあります。
粘着テープ (構造用 両面粘着テープ) |
接着剤 | 機械接合 (溶接・ネジ・ビス) |
|
---|---|---|---|
施工の標準化と養生時間の長さ | ★★★★ | ★ | ★★ |
清潔な製造・施工現場 | ★★★★ | ★★ | ★★ |
現在のモダンなデザインは、フラットな見た目で接合部を見せない手法が好まれています。特に内装ではデザイン性を損なうことなく接合できるか、という観点も非常に重要です。
デザイン性という面では、粘着テープが最も優れていると考えられます。
両面テープ | 接着剤 | 機械的接合 | |
---|---|---|---|
仕上がりの美しさ | ★★★★ | ★★★ | ★ |
接合部分の目立ちにくさ | ★★★★ | ★★★ | ★ |