貼り合わせ条件について
本製品の主成分は、加熱によって活性化する熱硬化性樹脂です。そのため、常温環境下では粘着性がないフィルム状です。活性化のためには、温度・圧力・時間をかける必要があります。
お客様の求める接着強度へ到達させるためには、これに加え被着体の素材や接着面積などの条件を考慮する必要があります。以下に示す数値は、製品選定時の目安として、お客様ご自身の評価に基づき貼り合わせ条件をご決定ください。
1)仮圧着
被着体Aと本製品の貼り合わせ(位置合わせ)をおこないます。仮圧着によって本製品の保管期限が短縮することはありません。本製品の保管期間内であれば、次の本圧着工程まで期間をあける運用ができます。
設定条件(例)
- 温度:95~120 °C(本製品の表面温度)
- 圧力:2~6 bar(治具から接着面にかかる圧力)
- 圧着時間:3~10 秒間
2)本圧着
本製品のライナーを取り除き、被着体Bと貼り合わせます。ヒートプレス機や加熱ローラー等で加熱と加圧を実施することで、熱硬化性樹脂の架橋反応を起こします。
設定条件(例)
- 温度:120~250 °C(本製品の表面温度)
- 圧力:5~30 bar(治具から接着面にかかる圧力)
- 圧着時間:5~180 秒間
留意点
- 温度と圧着時間の設定条件は、それぞれ相関しています。圧着時間を短く設定したい場合は、圧着温度を高く設定してください。同様に、圧着温度を低く設定したい場合は、圧着時間を長く設定してください。
- 最大限の接着性能を得るため、被着体の表面に汚れや水分が残っていないことを確認してください。
- 本圧着後、1~2時間程度で十分な接着強さを発揮します。架橋反応が進み、24時間程度で最大の接着強さに達します。そのため、本圧着直後に評価すると見かけ上強度が弱く見えることがあります。
- 出荷時のパッケージを未開封の状態で、高温多湿を避けて保管してください。