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環境配慮型梱包用テープの製品開発ストーリー

サステナビリティ

私たちは、お客様のサステナビリティ目標の達成に貢献するために、世界中の500人以上の科学者、エンジニア、製品開発者と共に力を合わせて革新的な製品とプロセスの開発に取り組んでいます。

そこで、テサの製品開発ディレクター、ミシェル・ミース氏に、環境配慮型梱包用テープの開発裏話や、今後の展望について聞いてみました。
 

サステナビリティに貢献する梱包用粘着テープを開発するにあたり、どのような点に注意しましたか?

テサの出発点は、製造工程で使われる化石燃料由来の炭素を代替したいという思いからでした。私たちは、この段階を「ライフサイクルの始まり」と呼んでいます。化石燃料由来の炭素の代替は、生物由来の資源やリサイクル材料を使用した素材を取り入れることで実現できます。環境に配慮した 梱包用粘着テープの実現には、既存の粘着剤の性能に合致した新製品が必要でした。

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環境配慮型梱包用テープには、どのような原材料が使われているのでしょうか?

tesa® 60408などの紙基材の梱包用粘着テープには、適切に管理された森林やその他の管理された供給源から調達された、または今後調達される予定の紙素材を使用しています。

tesa® 60400やtesa® 60412などのフィルム基材の梱包用粘着テープには、トウモロコシやサトウキビなど100%再生可能な原料から作られたPLA(ポリ乳酸)フィルムやポストコンシューマーリサイクル材料(PCR)を使用したPETなどの再生材料を使用しています。粘着剤には天然ゴムと天然由来の粘着付与剤を使用することで、tesa® 60400が実現したような、製品に含まれる炭素の98%がバイオマス由来という業界最高レベルの実測値が可能となっています。

新しいソリューションのテストはどのように行ったのですか?

私たちは、あらゆる製品において、剥離接着力、引張強度、巻き戻し力、せん断力を測る試験を行うことで性能を検証しています。

梱包用粘着テープでは、シングル段ボールとダブル段ボールという2種類の段ボールを用いた動的落下試験を実施しています。当社の動的落下試験は、さまざまな高さからの落下試験後、個々の梱包品の保護性能を評価するために行います。

当社の環境配慮型梱包用粘着テープの多くは、廃棄の際にテープが段ボールについたままでも古紙のリサイクルができる性能が認められています。これは、INGEDEメソッド12(脱インキ産業国際協会が規定する印刷物のリサイクル性に関する試験方法)に従って証明されています。

これらの製品を開発する上で、どのような課題がありましたか?

バイオマス由来素材やリサイクル材料を使用した原材料は、入手困難な場合があります。一部のリサイクル材料については、現在新たなリサイクル施設を建設中であり、必要なプロセスの確立には時間がかかると思われます。私たちは、業界と密に連携し、共同開発によって新素材を開発することで、これらの課題を解決していきます。

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次のステップは何ですか?

サステナビリティに貢献できる商品の幅を広げていきます。マスキングテープや補修用テープなどの製品分野では、リサイクル材料やバイオマス由来素材を使用した材料の使用量を増やしているところです。このような原材料の調達や製造工程にあたる「製品ライフサイクルの始まり」を多様化させること、また欧州の新しいリサイクル試験方法を取り入れながら、リサイクルコンセプトを向上させることに力を入れて取り組んでいきます。